米国流コムストックローン(証券担保ローン)の使い方

ぽんつ
ぽんつ

コムストックローン(証券担保ローン)の使い方は、人それぞれ。でも、とある米国投資家の記事を読んで「なるほど~そういう使い方もあるのか」と灯台下暗しな使い方があったのでご紹介

コムストックローン(証券担保ローン)とは?

コムストックローン(証券担保ローン)とは、保有している有価証券を担保にお金を借りることです。通常のフリーローンと異なるのは、やはり担保があること。

不動産ローンで言えば、不動産を担保に入れてお金を借りますが、それに対して有価証券(債券、株など)を担保にする方法です。

私が始めて出会った証券担保ローンは、外資系金融機関でした。米国株や米国ETF、米国投資信託、社債、国債などを担保にお金を借りれるのです。

国内では、銀行でやっているところもありますが、SBI証券が日本証券金融株式会社を紹介?提携していたりと、まとめて(ワンストップで)やっているところが少ないです。法的規制もあるのかもしれませんが、同じ会社でやっているのは野村證券Webローンぐらいかなと。

なので、証券担保ローンは、どこの証券会社・銀行でもやっているわけではありませんが、有価証券を担保にお金が借りられるサービスです。

証券担保ローンの利息

これはもうほんとピンキリです。不思議なぐらいピンキリになっています。

始めて証券担保ローンを使った時、外資系でしたが年率1%でした。融資手数料なしです。この条件で数年やっていました。ちなみに外資系だとドル建ても出来ますが、年率3%と円建てより高め。今ならもっとドル建て融資は、利息が高いことでしょう。

それに対して、日系でやっているところでは、Web掲載価格で1.5%~8%と本当にばらつきがあります。正直、3%以上のコムストックローン金利を払うなら、信用取引で十分と言う見方もありますが、使い方によって異なるのでここでは深堀しません。

利息の返済方法も証券担保ローンを取り扱っている金融機関で様々。例えば、毎月利息だけの返済を求められるパターン。元金に利息が加算されて、逆複利効果のある返済パターン。期限一括返済のパターン。期間分の利息一括前払いパターン。などなど、色々です。

また、日本株・国内投資信託・国内ETFに米国株・米国投資信託・米国ETF、社債、国債など担保にするもので、取り扱える金融機関が異なります。米国ETFを担保にしようとすると、知る限り外資系しか難しいはずです。また、米国株を担保にする場合も金融機関が限られます。

コムストックローンの利息を考えた場合、日系銀行であれば日本株だと利息ベースで選定が出来ます。米国株・ETFとなると利息ではなく、そもそも取り扱いがある銀行しか選定できません。

お金の使い道

これも金融機関で様々。基本的に何でもOKと言う場合もありますし、用途が限定される場合もあります。また、用途に応じた利息が設定されている場合も。

レバレッジをかけるだけなら信用取引やCFD、先物などもありますし、レバレッジ型ETFや投資信託などもあるので、代替手段があります。

これが教育資金、車の購入、不動産の購入、納税資金だとほぼほぼコムストックローンが使えるので非常に便利です。クレジットカードのカードローンが年率10%超えですから、フリーローンと言えども証券担保ローンのほうが利息が安く有利なことが多いです。

米国流コムストックローンの使い方

聞けば「な~んだ」「そりゃそうだ」となるのですが、日本でもリバースモーゲージが一般的になりました。不動産を担保にお金を借りて、死んだら不動産売却で完済する方法です。

これだと不動産と言う資産さえ残れば、引退時の貯蓄がゼロであっても数千万を借りることが出来ます。

これに対し、証券担保ローンを使うと手元にある金融資産を担保に老後の資金を借りられるのです。つまり、金融商品で仮に3,000万持っていたとしましょう。掛け目を50%とすると1,500万借りれます。返済は、金融商品を売却して返済する形になります。

老後ではなくても、10年ぐらいの弱気相場があった場合、証券担保ローンで生活費を賄うことが可能になります。その間の利息は、たった数%。

米国での一部投資家は、下落局面を証券担保ローンでカバーし、下落局面を乗り越える手法を取る人もいます。これには驚きました。こんなの学校で勉強しません。

もちろん、長期投資に向いた金融商品を持っていることが前提。スイングトレードやデイトレでは、この手法は使えません。

S&P500でも利回りは年率1%超え。VTなら年率2%。利息だけなら、こういったETFでもカバーできます。

さらに驚いたのが、攻めのコムストックローンです。例えば、下落局面でS&P500やNASDAQ100の予想PERで割安となったら、お金を借りて買い増しすると言う方法。

10年最高値を更新しない。戻ってこないケースもありますが、下落局面で最高値より2~30%下落したら、状況に応じて買い増し。信用買いより利息が安ければ、これも確かに有効かもしれません。

レバレッジ型ETF投信信託への投資と証券担保ローンで借りたお金で投資することの違いは、下落しても損失が2倍3倍とならないこと。証券担保ローンでレバレッジ型は、リスク取りすぎですが、レバレッジをかけ方として証券担保ローンのほうがリスクは低い。

米国流 証券担保ローンの使い方

・下落局面で取崩の代わりに生活費を借りる

・下落局面で割安な商品を買うために借りる

いずれにしてもFIREした際の保険にも使えますし、米国流のように下落局面でのヘッジにも使えます。なので、投資と言う攻めの槍を持ちながら、証券担保ローンと言う盾を持っておく。

こうすることで槍が折れそうでも盾でカバーできる準備をしておくと、金銭的にもメンタル的にも良い薬になるかもしれません。もちろん、担保割れや借入資金での投資は、元本割れのリスクを増大させるので注意が必要か。

米国流コムストックローン(証券担保ローン)のまとめ

言っても担保になる有価証券が必要です。銀行によって担保可能銘柄も違えば、アセットクラスが違う場合もあるので、下準備なしに証券担保ローンは、使えません。

日本株メインであれば、日系銀行。米国株が多ければ外資系銀行のアカウントを保有すること。そして、ローンの契約を締結しておくことが必要になります。つまり、日本株用に日系銀行。米国株用に外資系銀行がベストかもしれません。もっとも、外資の銀行であれば両方取扱い出来ます。

また、最も重要なのは、やはり担保銘柄。超長期で投資しても良いものでなければ、担保として使えません。借入途中で担保銘柄が暴落ないし、上場廃止にでもなったら借入金を即日返済する必要も出てきます。いわゆるロスカット的な。

そう考えると指数投資の商品だったり、社債・国債を担保にするのが安全かもしれません。

コアと言うか担保銘柄は、安全第一。証券担保ローンで投資に回すなら、利息+2%以上が確実な商品で十分。もし、老後資金に充てるのであれば90歳でゼロになる融資計画もいいですね。

と言うことでまだまだ普及途中にある証券担保ローンの紹介でした。勉強がてら日系銀行のローンに申し込んでみたいと思います。

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