石見銀山と観光【世界遺産ひとり旅】

石見銀山街並み

島根県にある世界遺産 石見(いわみ)銀山へ行ってきました。

島根県と言えば個人的には、出雲そばと出雲大社の印象があり、島根へ行った記憶が微かに残っていました。東京もんが世界遺産の石見銀山へ観光したルートや世界遺産の登録範囲などをご紹介していきます。

石見銀山へのアクセス

東京からだとはなから飛行機しか考えておらず、島根県には空港が2カ所あり、それぞれJALとANAで分けられている地方あるなるな場所でした。

萩・石見空港は、ANAで石見銀山へは、車で1時間40分のアクセス。出雲空港は、JALで石見銀山まで車で1時間です。

推しのエアラインで選ぶも良し、近さで選ぶもよし。

バスなども出ているようですが、都市部で無い限りレンタカー派なので、今回は、ANAマイレージで羽田ー萩・石見空港でレンタカーを借りて石見銀山を回りました。

石見銀山の所要時間

2泊3日で回ったのですが、ちょうどよかったかな。世界遺産の構成箇所を全て回るだけなら、1泊2日でギリ頑張れます。朝一の便で来て、最後の便で帰るぐらい。ただ、平日観光なので混雑ほぼゼロです。土日であれば2泊3日がベストかなと。

石見銀山の主要ポイントのみであれば、1泊2日で十分。レンタカーが無い場合は、2泊3日ですね。

石見銀山モデルコース(自転車ゾーン)

実際に世界遺産の石見銀山とその文化的景観を見てみて、「このルートだったらスムーズかな」と思う順番で紹介したいと思います。

石見銀山の世界遺産で、今回ご紹介しない箇所は「石見城跡」「矢筈城跡」「矢滝城跡」「銀山街道」「鞆ヶ浦」になりますので、全て見たい!という方は、石見銀山エリアを時計回りか反時計回りで見れば、全部一筆書きで見ることができます。

さて、石見銀山では、世界遺産観光をする際に自動車ではなく、徒歩か自転車で移動することを推奨しています。その為、一部エリアにある世界遺産では、車で行くのが難しいので、一部自転車で行くエリアを先にまとめました。

石見銀山世界遺産センター

ここは、車で行って初めに見て欲しい世界遺産センター。予備知識なしでも、石見銀山が世界遺産に認定されるに至った部分を含め、詳しく学ぶことができます。特に石見銀山が発見された経緯(船乗ってた人が山が光ってたので、調べるように島根の人に言った)や江戸幕府での金加工場所を「金座」と言い、銀は「銀座(東京の銀座の由来)」だったなど面白い情報がたくさんあります。

世界遺産センターは、月末火曜日が休みだったり、季節で営業開始時間が異なったりするので、最新の情報を確認の上、訪れてください。

河村レンタサイクル(大森代官所跡広場で駐車)

レンタカーの人向けに駐車場をご紹介。↑に大森代官所の駐車場マップがありますが、ここに車を止めて近くのレンタルサイクル屋「河村レンタサイクル」で電動のレンタルサイクルを2時間で借ります。

ちなみに借りる必要がある人は、「体力のない人」「時間が惜しい人」「快適に旅がしたい人」かな。体力があり、時間もある人は、自転車を借りずに次のステップへ(ただ、借りたほうがほんと楽です)。

ケチって電動ではなく、普通の自転車でもよいのですが、滝汗が出ること請け合いです。また、一人旅なので2時間で回れます。何人かいても、ダラダラ観光しなければ2時間で回れるかな。

龍源寺間歩

自転車で龍源寺間歩まで一直線!漕ぎます。間歩は、銀を掘る為の坑道のことです。石見銀山には、約600もの坑道があり常時公開されているのが、その1つの龍源寺間歩と言うわけです。

石見銀山は、1527年に発見されてから龍源寺間歩においては、昭和18年まで稼働していたと言うから驚き。最盛期は、この周辺に20万人もの人が暮らしていたそうです。

一般未公開の坑道もガイドを付ければ行ける場合やイベントをやっていて、大久保間歩など公開している場合もあるので、世界遺産センターで確認するとあるかもしれません。

清水谷精練所跡

早い話が近代で作られたものの、採算が取れなくてやめてしまった会社の跡地です。龍源寺間歩の手前にありますので、見たい方はぜひ。結構な登りなので、電動自転車必須です。

熊谷家住宅

世界遺産である石見銀山遺跡は、14の資産で構成されていますが、その1つに熊谷家住宅があります。精錬所あたりから、石見の街並みを自転車で下ってきたところにあります。(代官所跡である旧河島家も熊谷家の手前にあります。武家屋敷です。)

商家で1800年頃に作られ、明治元年1868年に屋敷となったそうです。鉱山業、酒造業、宿など実業家の家ですね。本当に家屋が立派でかなり広いし複雑です。商売人の家は、いつの時代もデカくなるのかもしれませんね。

旧河島家も熊谷家も火曜日が定休だったりしますので、事前に確認して行ってください。

また、有料箇所が多いので、チケットは取っておくと次の有料施設で割引になったりしますので、取っておきましょう。

※この辺でレンタルサイクルを返すかどうか。2時間で残り何分かというところの確認ポイント。時間がなければ返却しに行ってもいいですし、追加料金気にしないよ、まだ時間あるよ。という場合は、次のステップへ。

石見銀山資料館(いも代官ミュージアム)

石見銀山に伝わる歴史、鉱山、鉱物などの資料を300点ほど展示してあります。駐車場からも徒歩で行ける距離にあります。定休日が火・水と週2日あるので、最新情報を確認したほうが安全です。

以上が自転車で主に行ける石見銀山の世界遺産ゾーンでした。次からは、見学場所に駐車場があるので車で移動が可能です。

羅漢寺 五百羅漢

この写真は、五百羅漢が奉納されている部分です。この前にお寺である羅漢寺があり、そこに駐車場があります。

石見銀山では、鉱山で掘る際の粉塵や精製する際の化学物質などの影響で、作業者は30代前に死んでしまうそうです。マスクも無ければ、衛生観念もないので毒物質も食物や水を通して口に入っていたはずです。

銀山で働いて亡くなった人を供養する為に、25年をかけて完成させたそうです。中には、様々なポーズや表情をした仏様がいます。五百羅漢とは、お釈迦様に従っていた500人の弟子のことだそうです。

この弟子は、一般的な感情や欲望からは、超越しているが仏や菩薩の境地ではない、人と仏の間の存在だそうです。

羅漢寺には、縁きり羅漢がおり、これまでの病気や不幸などから縁を切って、五百羅漢と新しい縁を結ぶとよいと言われています。

また、お金を洗うことでお金持ちになる泉もあり、しっかり万札を洗ってまいりました。ただ、一人で万札を洗う姿は、ものすごく邪念を感じますね笑。

沖泊・温泉津

沖泊、温泉津のエリアには、石見銀山から運んだ銀を船で出荷する為の港があります。入り江になっており、ここから銀を運んだのかと思うと味わいがある港でした。

その近くに温泉津と言う温泉街があり、石見銀山を見るついでの観光スポットになっています。

写真だけ見ると寂れた温泉街なのですが、ここの温泉目当てに来る人もいるそうです。2軒温泉があって、日帰り温泉かここら辺に泊っても入浴できます。

宿泊と温泉

石見銀山で泊まるならどこか?私が泊まったのは、石見銀山エリア内だったのですが、結果高いし、特徴はないし寝るだけでちょっと失敗したかなと。喫茶店のおばはんも「え?そんな取るの?温泉ある宿なら少しいけばあるのに」と言っておりました。

なので、車で移動できるなら、周辺の温泉宿へ泊るのがよさそうです。

ちなみに気になっている温泉は、島根県大田市にある三瓶温泉。褐色の鉄分が多めの温泉です。近くにさんべ縄文の森ミュージアムと言うのがあって、自然・地球好きな人にはたまらない施設です。

三瓶小豆原埋没林。1983年と言うかなり最近になって発見され、数年を経て保護された太古の森林です。

4,000年前の森林がほぼ手付かずの状態で出てきました。4つだったかな。まあ、奇跡が重なって4,000年も保存されていたのが凄すぎです。

太古の昔は、巨木の木々が生い茂りもののけ姫の森がリアルに残っていたと思うと、そのスケール感に感動すら覚えます。「全てが小さくなってしまった」そう嘆くのもうなずけます。

世界遺産 石見銀山のふりかえり

島根県にある文化遺産「石見銀山遺跡とその文化的景観」は、2007年に登録され2010年に追加登録されました。登録基準は、②文化交流 ③文明の証拠 ⑤伝統的集落です。

黄金の国ジパングと言われたものの16世紀半ばでは、銀の国だったわけですが石見銀山が発見されたのが14世紀。年間40tもの銀を算出し、西欧諸国や明に輸出し諸外国と文化交流があった。石見銀山エリアに文明があり、伝統的な集落が確かに残っているのがよく分かりました。

世界遺産全部見るツアー第1回は、無事見て回ることができました。島根県は、あなごの漁獲高が日本一だそうな。道の駅で食べましたが、もう少し地物のリサーチしてから行こうかな汗。

それに城も見てないし、街道も歩いてみたかった。全て回るならバスも乗り継いで街道を歩き、また戻ってと大変。ひとり旅で全部見るには、難しい世界遺産かも。

にしても銀鉱脈の資料が面白かった。マグマに温められた熱水に銀が含まれ噴出しようとする。何ミクロン、1㎜という隙間に入り込み冷める。そこに銀が貯まっていき鉱脈になる。それが地上まで噴き出たものが発見された。

なんともロマンと夢がある話。時の権力者がこぞって石見銀山を取りに来るのもうなずける。火山・地震列島の日本だからこそ出来た自然の恵み。

次回行くならサンライズ出雲の寝台列車に乗ってこようかな

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