全ての3大指数(S&P500、NASDAQ100、ダウ30)に含まれる銘柄一覧【米国株研究Vol.1】

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ウォーレン・バフェットが自分亡き後、家族に「S&P500に9割。国債に1割」と伝えた話は有名です。しかしながら、バフェット自身はそうしていません。

銘柄選定が出来れば指数を上回るリターンが可能だと、長年の経験からも証明している。

昨今、システムや機械学習などにより、膨大なシミュレーションが出来るようになったことや、コンマ何秒で注文状況を確認し、コンマ何秒で売買するようなトレードが多発。完全に時間が短い投機であればあるほど、個人投資家が不利になりました。

上がるのか下がるのか。確率は50%の投機であっても、何回も繰り返せば基本的に50%に収束し、利益と損失が均等でないことから人間であることが不利に働き、結果50%を下回る勝率になっていきます。さらに手数料が不利に働く為、トレードを繰り返すことで確実に手元資金が減っていきます。

それに歳を取っても、そんな俊敏な動きや情報収集など気力・体力が難しくなってきます。銘柄を選定すると言っても、どうやればいいのか難しいものです。では、指数に任せておけば、歳を取っても安心なのか?

と考えるともしかしたらそうかもしれません。

まさに巷にあふれている情報の通り、S&P500を買い、NASDAQ100を買い、全世界株を買う。これがやっぱり思考停止でお金を流し続けるだけの最も安全で楽で確実な投資なのは、間違いないはず。

でも、調べ始めると指数を超える銘柄がかなり出てきました。500株に分散しなくても50株ぐらいで指数を超えられるのでは?それが今回、米国株研究に至ったきっかけです。

ただ、証券会社で米国株を買うと0.25%~0.5%のお金がかかります。内包しているとはいえ、ETFなら年率換算で0.04%などです。つまり、手数料で考えると1年のうちに売買が複数回あると、手数料で負けてしまいます。

よって、1度買ったらよほどのことが無い限り、5年~10年ホールドできるような銘柄選びを主軸に研究を始めました。

でもなぜ米国株?と言うことで一般的には、自国バイアスがかかるわけですが、人口減少・高齢化・移民政策・日本人の性格・日本人の文化を見る限り、自助努力ではもはや成長が不可能で、沖縄や北海道で戦争が起こるかハイパーインフレや預金封鎖など、相当な事件で国民全体が「このままじゃだめだ」と思わない限り、変わらない国であること。

そして、基軸通貨と人口増加、優秀な人材の流入と育成を考えたらまだ米国。あと10年米国で運用し1回だけ上げ相場をキャッチする。その後、中国・インド・インドネシアなどの国を加えるか、時価総額にかまけて世界株にシフトしておくか考えたい。

全指数に入っている銘柄はどう?

単純に有名になりすぎたS&P500、NASDAQ100、ダウジョーンズ30に全て入っている銘柄だったら、ガチホでいいんじゃない?と言うライトな仮定です。

なにせ、指数に採用するには、頭のいい人たちが説明が付きやすい銘柄を入れているわけで、その時点である程度のスクリーニングが完了し、成長を確認し終わった銘柄が入っています。

この3指数の全銘柄を探すのに数時間。さらにExcelで重複銘柄を特定するのに数十分。データが合っているか合っていないか。最新か否かは、全く保証できません。

1年に1回か指数の銘柄入れ替えタイミングを見ながら、更新していこうと思います。では、全指数に採用されている銘柄をアルファベット順にご紹介。特に指定が無ければ2022年7月時点の数値となります。

【AMGN】Amgen アムジェン(バイオ)

早速知らない銘柄でした。いかに勉強不足か分かります。医薬品なので製薬メーカーと言っても過言では無さそうです。がんや喘息、頭痛薬など。

1株:247 USD
PER:24倍
PBR:144倍
配当利回り:3%(10年以上連続増配)
年初来:+11%
5年S&P500超過リターン:+5%

こうして証券会社の情報を横断してみても、この薬の特許はいつ切れるのか?買収計画はどうか?この期の純利益が大きいのは何故か?など、やはり英語の決算書を読み解くか、DeepL翻訳の優良プランで全文翻訳かけなければ分かりません。

さらにやるとすれば、不明点はアムジェンのIRに電話して聞かねばなりません。こういった作業を指数であれば、代わってくれているので、その分の手数料としてパフォーマンスが悪い。そう考えることも出来そうです。

もう少し調べてみました。製薬会社世界売上ランキングでアムジェンは、14位です。武田製薬が11位ですから、売上で決めたり、配当で決めるわけでもありませんが、アムジェンを買って10年ホールドすると考えると他の製薬会社も買ってバイオセクターとして持っておきたい・・・とか。

配当が3%あり、ほぼS&P500と同じパフォーマンスと考えれば、1%ほどポートフォリオに入れても良さそうな気もします。

個人的には、武田製薬のデング熱ワクチンには、かなり期待していますし配当も高いこともあり注目しています。

【AAPL】Apple アップル(ハイテク)

説明不要ですし、情報も大量に出ているので特に調べもしませんでしたが、年初来のパフォーマンスは、S&P500とほぼ同じです。

市況的には、「利上げ局面と景気後退で売られるハイテク株」と言われているものの、指数と比較すると同程度で推移しています。これがもし、指数に大幅に負けてくるようだと買うのを躊躇ってしまいそう。ちなみにNASDAQ100指数よりは、現在で+7%も上回っています。

景気後退でスマホが売れなくなる。途上国では、安くて高性能なチャイナ製のシェアやサムスンのシェアがあがり、iPhoneのシェアが上がりづらくなる。Appストアでサードパーティの決済容認の方向で利益が減っていく。

こうした成長の鈍化が懸念されているアップル。ハイテク企業では、唯一クラウドサーバーを運営していないこともあり、次なる起爆剤が期待されている。

売上の6割を米国外で稼いでいることとまだ、スマートフォンやアプリのプレイヤーが限られていることもあり、西側のスマートフォンとしての地位は、20年持ちそうか?

1株:146 USD
PER:23倍
PBR:34倍
配当利回り:0.6%(10年以上連続増配)
年初来:-19%
5年S&P500超過リターン:+250%

一時代を築いた銘柄。2021年までは、安心してガチホできる銘柄でした。今後はどうか?

【CSCO】Cisco Systems シスコ・システムズ(ハードウェア)

日本で言えばバッファローやYAMAHAだろうか。ルーターやスイッチングハブなどのネットワーク機器メーカー。直近だとファーウェイを西側が排除。情報漏洩や国家防衛目的でこのネットワーク機器メーカーは、今後も国産志向が強いとも言える。

ただ、米国内だけのネットワーク関連産業で言えば、機器の高性能化・高耐久化でリプレース年数も徐々に長くなっている。それを考えると例えば、5G関連や量子ネットワークなど早い進化による機器入れ替えが起きるなど、イベント頼みのところも多いかもしれない。

年初来-31%と指数より悪く、過去5年を見てもS&P500指数+6%とアムジェンと同程度のリターンに収まっている。

やはり、ハードウェアでネットワーク関連と言うニッチなハード。しかも、耐用年数もスマホ以上でバッテリーも搭載しない為、10年使うこともざら。今後の展開が読めないが配当3%越えで連続増配10期連続である株式。と言う部分がポイントと言えばポイントだが、わざわざ個別株で買うかどうか悩ましい銘柄。

1株:43 USD
PER:15倍
PBR:4倍
配当利回り:3.4%(10年以上連続増配)
年初来:-30%
5年S&P500超過リターン:+5%

【HON】Honeywell International ハネウェル・インターナショナル(テクノロジー)

なんだかIHIと三菱重工と商社を混ぜたようなコングロマリット。5年リターンは、S&P500指数-8%。売り上げも利益もフリーキャッシュフローも安定して増えるでもなく、ピンとこない。安定しているかのように見えて、成長がどうなのか分からない。

1株:174 USD
PER:23倍
PBR:6倍
配当利回り:2.2%(10年以上連続増配)
年初来:-15%
5年S&P500超過リターン:-8%

素人が買うには、ちょっと難しい銘柄か。

【INTC】Intel インテル(半導体)

インテル入ってるの時代を終え、AMDにアップル自社開発、TSMCと逆風は多いが、世界最大のロジック半導体メーカー。アメリカの国策としてもインテルを潰すわけにはいかないので、倒産はしないだろうが株価がどうなるかは別。

1株:37 USD
PER:6.2倍
PBR:1.5倍
配当利回り:3.8%(7年以上連続増配)
年初来:-29%
5年S&P500超過リターン:-31%

一瞬買いか?とも思うがこれまでも今年もパフォーマンスが物凄く悪い。バイデンが言っていた半導体への補助金もどうなることやら。借入が多く、利益を生むための工場建設も時間がかかる。何かとスケールがデカくシェアもあるが、指数の足を引っ張っている銘柄の1つに。

【MSFT】Microsoftoration マイクロソフト(ソフトウェア)

1株:253 USD
PER:26.5倍
PBR:11.6倍
配当利回り:0.95%(10年以上連続増配)
年初来:-24%
5年S&P500超過リターン:+215%

パソコンのOSにOffice関連ツール以上にクラウドのAzure、Xboxなどゲームとどこかに売上が偏ることなく成長。有利子負債もこれまで上記に出ている銘柄の中で唯一減少。かたや売上や利益も着実に成長。

今後を考えてもクラウドは伸びるだろうし、モアパーソナル部門も伸びる。途上国もPCを超えてスマートフォンが普及しているが、ビジネス・パーソナルともにWindowsOSの伸びしろがある。

ここまで出た銘柄の中で個人的に一番買いたい。そろそろPER25倍近辺となるとここ5年で最安値になる。PBRベースだとまだ割高。過去7倍9倍あたりで取引されていたのを見ると、よく見えても割高なのだ。

消去法的には、S&P500・NASDAQ100・ダウ30すべてに含まれる銘柄として、マイクロソフトか。

【WBA】Walgreens Boots Alliance ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(薬局)

これも初めて。アメリカの人口約8割をカバーできる出店店舗。海外売上も20%と今後の成長は、おそらく海外売上に依存する構図。

1株:37.6 USD
PER:6.4倍
PBR:1.2倍
配当利回り:5%(10年以上連続増配)
年初来:-28%
5年S&P500超過リターン:-90%

売り上げも利益も完全に頭打ちで、有利子負債は上昇傾向。一応、高配当株であるので値動きは緩やかでよいが、継続して下落。PERやPBRにも投資家からの不支持が表れている。

どこかでファンダ的に跳ね上がることはあるかもしれない。なんせこのPERとPBRに高配当で、コロナのブースター接種で小売りのカバー。ここ2~3年で見ると、今がボトム近辺であろうことがよくわかる。

3大指数すべてに入っている7銘柄まとめ

まとめていて思ったのが、NASDAQ100に含まれていなければならないので、NASDAQに上場している銘柄に限定されてしまうと言うオチがありました・・・。ま、まあ、これはこれで勉強になったので良いのですが。

アムジェンは、年初来で言えばかなりの高パフォーマンスで+11%。5年の対S&P500でも指数を+5%アウトパフォームしている。配当も現在3%で高配当銘柄且つ、ヘルスケアセクター銘柄でもある。

マイクロソフトは、やはり優秀。割高であるけど、こういった銘柄を適正株価か割安になるまで待って、待って、待って・・・時が来たら買う。そして、割高になるか手放す理由があるまでホールドする。これが正しい投資なのだと感じた。

また、降りてくるのを待つスタイルよりも、今後成長していくと買うスタイルのほうが良い印象であるが、そうなると実績がたっていない状態で買うことにつながってしまう。

指数ベースに考えると、指数に採用された段階でスクリーニングをかけていくスタイルが、楽でいいのかもしれない。その前に次は、NASDAQ100とS&P500のどちらにも含まれる銘柄を探求しようと思う。

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