2022年投資・運用・ポートフォリオの反省と展望

2022年スタートのポートフォリオ(主に米国株)を振り返るとこんな感じだった。

2022年ポートフォリオ(米国株)と相場予測

ほぼ米国株だったので、まさにテック一辺倒のハイリスクポートフォリオのまま2022年に突入。その結果は、誰しも知る通り。

唯一の救いがほとんど予想しなかった150円への円安。

お陰でドル建て資産の下落を緩和する効果がありました。

米国株

素人丸出しのポートフォリオで、2010年からの過去を見た投資をしていた。テック一辺倒になってしまい、長期金利の上昇、インフレ、景気減速でのセクター入れ替え・銘柄変更が後手に。

さらに市場としての「バブル」「割高」が読み切れず、量的緩和でのマネーサプライが実際に株式市場でどのぐらいのインパクトをもたらすのか理解していなかった。

SP500の予想PERやEPSを見て「異常値」を感じ取り、銘柄の入れ替えや現金比率を高める行為は、なかなか難しい。

ガチホして上がってくるのを待っているのが個人投資家であり、超長期で見れば売るデメリットのほうが多い。ただ、銘柄によるし時代の変わり目であることを考えると、ベストな利確のタイミングを逃してしまったように思う。

しかしながら、Facebook(メタ)とAmazonを外していた考えは、間違っていなかったのが多少の救いか。アップル、アルファベット、マイクロソフトと比較しかなりの下落であった。

最終的には、ポートフォリオの半分以上を円安の恩恵を受けながら売却。円ベースで2022年としては、トントンに出来たのも救い。円が110円のままだったら大惨事。

S&P500で言えば円ベースで9月~12月までに決済すると2022年は、トントンか多少のプラスリターンに。

QQQで言うと円ベースで一桁台のマイナスリターンになる。

米国個別株

今年は、米国株の個別株にも本格的に足を踏み入れた。

時価総額トップ10に来るUNH(ユナイテッドヘルス)には驚いた。勉強早々「こんな企業があるんだ!」と感動したものだ。それと同時に「なんでもっと早く出会えなかったのか」とも思った。

今から買うには、資金効率を考えると多少怖い気もするが、やはり上がり続ける企業はごく少数であることを考えるとヘルスケアセクターで、人口増加中のアメリカと事業と配当なども考慮し、ディフェンシブ銘柄として保有し始めた。(@480エントリー)

それと今年1年辛抱しながら、テクニカルではないがチャートを見続けていた。

手を出した銘柄と出したい銘柄を全部チャートに写し、暴落からリバウンドした際の「リバウンド力」を考えていた。

特にファンダの要素が無いのに、リバウンド力自体に銘柄で差が出る。いわゆるボラティリティが高い銘柄なのだが、ジワジワ下げてドカンと上がる。こればっかりは、財務諸表には表れない。

さらに相場が崩れる際にいち早く下げる銘柄とそうでない銘柄もある。もちろん、同じセクターで見ているが銘柄毎の癖がある。

V(ビザ)なんかスイング大歓迎な銘柄だと思った。盤石な事業なのに一定期間のボラが比較的高い。ファンダを見ながらレンジ下限付近でエントリーし、下げたら安心してホールドしていられる銘柄は少ない。

米国株オプション取引

2022年は、国内証券会社で米国株の信用取引が始まったが、自分には手数料面で合わなかった。上がると思う銘柄に関して5%近い利息を払いながらホールドするのは、なかなか勇気がいる。売りは苦手だ。

その反面、米国株のオプション取引は、自分でコントロール可能な手数料の範囲内で期待するリターンを取れることから、自分が希望する内容とトレード方法であったのでハマった。

基本的な戦術ではあるが、カバードコール(コール売り)とネイキッドプット(プット売り)をマスターすべく運用中。肌感覚ではあるが、証拠金取引でもあるので1倍~1.3倍程度のレバレッジで月利1%取れる程度のリスクで運用中。

夏以降の大きな下落局面が何度かあるが、プット売りだとこういった局面でインザマネーで権利行使され株を購入。ただ、普通にロングしたい銘柄でもあるし、市況的にまだ当分下落局面かレンジだろう。と思う限り、有効な戦術。

プット売りでプレミアムを得つつ、下落時に購入。レンジか上がってしまうと株も買えず、株を保有し値上がり益を得ることができない機会損失が起こる。

では、実際に普通にロングするのとプット売りから入った場合では、どちらに軍配が上がるのか?バックテストも出来ないし、銘柄や市況にもよる。

しかしながら、個人的に指値に引っかからなかったら、プレミアムをもらって終わりと言う時間取引が個人的に合っている。

カバードコールも銘柄によるし、市況にもよるがロングしたい銘柄で、少しでもプレミアムを得たいと思い権利行使価格を選択。年利換算でキャリングコストに負けないプレミアムで年率換算2~5%取れれば十分。

逆に早く手放したい銘柄(レンジ銘柄、エネルギー)でもカバードコールを実施。取得価格の5%程度上の値で90日~180日程度でコール売り。

個別株同様、銘柄の選定が必要だが普通に米国株をロングするのであれば、オプション取引を入れることで低リスク低リターンが追加出来るので、正直2023年は外せない取引になりそうだ。上昇局面になったら、ロングのみにする予定。

為替

ドル円に関しては、長期の見通し通り円安に振れたので予想内。1ドル150円に進むとは思わなかったが。

円安時に25%ほど円転。ここから120円ほどの円高に振れるヘッジと言うか利確。

と言うと聞こえはいいが実質的には、SBI証券で保有する米国株をサクソバンク証券へ付け替えた。サクソバンク証券へは、米国株の移管は出来るがオプション口座への移管ができない。

その為、一旦利確して円で持っていく必要性が出てしまった。

さて、2023年の為替。日銀緩和に加えた構造的に円安になりやすい環境下で、諸外国のインフレが起こり金利が急騰した。引き続き円高に振れても120円~135円程度か。

日銀が0.5%の上限目安から1%もしくは、10年金利の固定解除となれば、2021年と同じく110円台もありそう。

為替の変動に関して、2022年は大半がドルでリスクを取りすぎていたので、2023年は割とフラットに行けそう。長期的なスタンスは変わらずドル多め。

債券

債券に関しても今年は、比較的大きく動いた。

債券投資 2022年債券投資のウェートを上げる

通常の投資セオリーとは違うかもしれないが、円高に振れるのも予想していたため、シビアな売買だった。

VCLT、BLV、TIP、VTIPあたりの長期債券ETFを中心に安値更新する度にナンピンで買って行った。価格は待てば戻るのは間違いないと思っていた。

年内もしくは2023年中に債券投資でクーポン込み5%取れれば合格としていた。

結果、日銀介入で「ヤバいかも」と思い、為替リバウンドを見てホールド。ただ、覆面介入が出てき始め「潮時か」と思い、円換算で5%を確保できそうなうちに売却。

債券トレード的になってしまったが、一部を売却。

ただ、大半はホールドするつもりで残した。2023年~2024年において株が低調だった場合のヘッジに。ドルで得たクーポンは、米国株の再投資へ。

日本株

日本株は例年通り。と言うか日本株メインにやったほうがいいのかもしれない。

日本株に関しては、ほんと安定したスイングトレードで2021年同様にGAテクノロジーズに最もお世話になった。その他、武田製薬・JAL・ANA・三井住友・三菱東京UFJあたりがメイン。

GAの貸株料が6%からダウンしたのが残念。持ってるだけで年率6%は、おいしかった。

武田製薬は、個人的に経営にはあまり寄与しないと思うが、デング熱ワクチンに期待している。罹患して死ぬかと思った経験から。

JAL・ANAは、今でも割高だが年初に仕込み。コロナ緩和と旅行支援に期待した。金融株に関しては、日銀の利上げにかけた。

割と素直に動いてくれるのが日本株かも・・・ただ、スイング前提になるのが難しいところなのかもしれない。

来年は、米国が底値更新するまで待つ。

2022年の業績と株価の動きが見れるので、日本株が2023年は熱いかもしれないと思う年越し。

バフェット銘柄の商社は、ほんと凄いと思った。商社と資源の組み合わせと配当。あのタイミングで日本の商社株を買えるバフェットってほんと痺れる。凄い。後追いでも出るパフォーマンス。オクシデンタル・ペトロリウム(OXY)は、後追いしましたがスイングで+20万ほど。

日本株には、1投資あたりもう少し自信を持って増やしてもいいかもしれない。利益があまり出ないところにだしがちだけど、利益が出てるアセットに多く出してみる。

証券担保ローン

米国流コムストックローン(証券担保ローン)の使い方

にも書いていたが、2022年は、3回ぐらい借り入れを行った。

大きく下げた局面で借り入れを行い、投資。戻ったら売却と返済。

米国株の確定利益のほとんどがこのスイングトレードだったことを考えると、有効に使えたのかもしれない。

今年は、借金→スイングトレード→利益出る→マイナス銘柄売却で相殺。の図式になってしまった。よくないと思い、今では円建て資金も手元集めに取っている。

とは言え、個別銘柄を借金で買ったのではなく、買ったのは債券ETF。ほぼ元本は保証されているので、強気のトレードになった。

暗号資産

2022年は、これでした。FCR事件。GMOコインの不慣れなやらかしで起きた事件。結果、全額戻ってきたのでよかったものの、GMOコインの対応が塩対応で話にならず、関係各所との折衝もあったのでどっと疲れた。

GMOコインFCRコイン 【解決済】FCRコイン当選とGMOコイン粗相の係争全記録 GMOコインFCRコイン GMOコインがFCRコイン買取を決定

暗号資産に関しては、2022年の市況に加えFTX事件も重なり悲惨なことに。

IEO関連のパレットトークン(PLT)に関しては、6円に。FCRコインに至っては、0.24円の公募割れ。PLTも時間の問題で、IEOは当選からの逃げ切り必至の博打商品に。

米国株ももう1回底が来るかなと思っているぐらいなので、暗号資産もまだ下げると予想。

暗号資産を買わずにコインベース株が面白いと思い、手を出している最中。投機と投資。どちらも面白いと思う。

ただ、米国の規制強化もあったし、暫くは資産効率が悪いはず。そのうち新参者が株と暗号資産を牽引し始め、また上がっていく。そこを捉えるのが吉と考えている。

2022年反省まとめと展望

個人投資家として2022年を経験できたことを貴重に思う。今後の投資人生において必要な1年だった。投資家たるもの暴落局面を2度、3度経験しないと退場があるから怖いものだ。

もっとも、こういった暴落局面は必ず発生すると体感で理解し、それを運用にあてはめ投資できるセンスがある個人投資家は凄い。

なんせ、どんな本でも誰でも「暴落局面は必ずあるよ」と言及しているのだから。

市場には、「もうテック株が牽引する時代は終わった」と言う見方と「またマネーが戻ればテック株が息を吹き返す」と言う見方がある。

実際、S&P495は、TOPIX並みのリターンでありそれなら為替の見込みが運用益に直結する。

仮に「GAFAM時代は終わった」と考えれば、指数に投資するよりも為替を考え、レバ1倍で米ドルを買ったほうがいい。スワップももらえる。さらに自信があれば、日米どちらも個別株で運用し、インデックスより上を狙うしかない。

GAFAMの終わり=インデックス投資の終わりであるのなら尚更。

不動産もものによるが今年いいのかもしれない。ETFやRIETでもいいだろうが、株のパフォーマンスに肉薄する。インフレにそこそこ対応できる。米国不動産を考えたら今は踊り場か下降局面。いい立地のものがあったら買っても良さそう。(アメリカ人なら)

国内不動産も一服感が出ており、日銀の動きと住宅ローン金利上昇もあり、ごく一部を除き下落に向かっていきそうな予感。

不動産は、市況と需要によるのだろうが建築には、資材と人件費がかかる。そこだけは、インフレでどんどん上がっていく。年率2%で単利計算でも10年で20%上昇する。地価とは別に。そう考えると賃貸か所有か問題は、既にオワコンで金融投資的に買ったほうが有利なのは、明白になった(もちろんモノと条件によるが一般的に)。

最後に、個人的にもっとも期待しているのが米国株オプション取引だ。2020年や2021年の米国株相場のように年率2~50%などと驚異的なリターンを上げない代わりに、下落しても上昇しても相場に関わらず年率10~15%を安心して目指せるトレードが見つかりそうな気がしている。

2023年の投資が楽しみでならない。

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